新燃岳の噴火と呼吸器疾患への備え

〜高原病院の取り組み〜

先日、新燃岳が再び噴煙を上げ、地域に火山灰が降り注ぎました。突然の自然災害に不安を覚えた方も多かったのではないでしょうか。火山灰は視界不良や交通の混乱を引き起こすだけでなく、私たちの健康、とくに呼吸器系に深刻な影響を与えることがあります。

高原病院では、噴火の影響を受ける地域の医療機関として、迅速な対応と継続的な診療体制の維持に努めています。

火山灰と呼吸器疾患 〜見えない脅威に注意を〜

火山灰には細かい粒子が含まれており、吸い込むことで気道に炎症を引き起こすことがあります。特に、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支炎などの持病をお持ちの方は注意が必要です。

実際、噴火直後から「咳が止まらない」「息苦しさが増した」といった症状を訴える方が外来に来られています。外出後の喉のイガイガや違和感も、火山灰が原因となっている可能性があります。

呼吸器専門医による診療体制を整備

当院ではこうした事態に備え、呼吸器専門医による外来診療を行っています。火山灰による症状の変化や不安がある方には、肺機能検査・CT検査・胸部レントゲンなどの検査、必要に応じた治療・内服調整を行い、専門的な観点からの対応を行っています。

「火山灰を吸い込んで体調が変わった気がする」「もともと喘息があるけれど最近息が苦しい」など、少しでも気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

地域とともにある病院として

高原病院は、災害時にも地域の皆さまが安心して医療を受けられるよう、体制づくりを続けています。
火山灰の影響がしばらく続くことも予想されます。外出時はマスクを着用し、帰宅後はうがいや洗顔などで灰をしっかり落とすようにしましょう。

今後も、自然災害と向き合いながら、地域とともに歩む医療を目指してまいります。


※診療日時や担当医の詳細については、高原病院ホームページをご覧いただくか、お電話にてお問い合わせください。

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