外村 英樹
私は、毎朝7時10分頃から仕事をしています。
今日も事務室内で溜まった書類の決裁等を行っていたところ、警備員さんが駆け込んできて、「事務長、職員通用口付近に子猫がいて隙あれば院内に入ろうとするのですが、どうしましょうか?」と相談を受けました。
現場に行ってみると何とも可愛らしい黒猫が一匹。人懐っこい性格の猫で私の靴に頭をこすりつけてスリスリされました。
本当にかわいい子猫でしたが、このままでは院内に侵入される可能性があったことから、このままにはしておけず、犬猫愛護団体「NPO法人咲桃虎」の代表の山下香織さんに相談しました。
そこで山下さんから教えてもらったことは、
①犬猫愛護団体に「かわいそう」といって保護を求めることは身勝手な行為であること
②きちんと保健所に届け出て犬猫での相談事実があったことを行政に伝えることが大切であること
③本当にかわいそうだと思うならその猫を飼ってくれる方を探す努力(ビラ・ポスター作製等)をすること
④このような子猫を増やさないために避妊手術をしてやる必要があるが、それにも多額の費用がかかること
⑤そして命を繋いていくための守るために食べさせなくてはならず、「餌代」もタダではないこと・・・等々
私は保健所に電話し、子猫は保健所に引き取られました。
現在、私は人の生命と健康を守る病院に勤務させていただいています。
人と動物の命の軽重を論じること自体間違っているのだとは思いますが、この世に生まれ落ちた全ての命が十分にその生を全うできる世の中であってほしいと考えさせられた一日でした。


