心が動けば体も動く ― 前向きな気持ちが回復を支える ―

年齢を重ねると、どうしても体の動きが思うようにならなかったり、入院や治療が必要になることがあります。そんなとき、「まさか自分が入院するなんて…」と不安に思われる方も少なくありません。

私が担当している患者さんのひとりも、そのように感じておられました。腰の痛みで何度も入退院を繰り返され、今回もリハビリのために入院されました。治療とリハビリを少しずつ続けていくうちに、腰の痛みが和らぎ、動作や歩くスピードも改善してきたときに、こんな言葉をいただいたのです。

「先生あのね…。90歳を超えて、どうやって最期を迎えようかって考えてたの。でも、ここでリハビリをしてもらうようになってから身体がどんどん動くようになってきて、もう一回、何かやってみたいなって思うようになってきたの」

そのお言葉を伺ったとき、胸が熱くなりました。

人は何歳になっても、「また挑戦したい」「もう一度やってみたい」という気持ちを持ち続けることができます。

医療の仕事は、治療やケアをすることだけではありません。私たちの役目は、患者さんが「その人らしく、生き生きと暮らしていけるようにお手伝いをすること」だと、改めて感じさせていただきました。

実は先日も、94歳の患者さんからこんなお声をいただきました。
「なんか最近、歩くのが楽しくなってきたんですよね〜」

初めはふらついて歩くのもやっとだった方が、こんなふうに笑顔でお話しくださる姿に、私たちも元気をいただいています。

「元気になりたい」「まだまだやってみたい」――そのお気持ちこそが、回復への一番の薬なのかもしれません。

これからも、皆さまが前向きな気持ちで過ごしていただけるよう、スタッフ一同サポートしてまいります。

リハビリ室

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